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アリス・イン・ワンダーランド

いくつもの暗喩やレトリックが点在する奇本『不思議の国のアリス』をバートンが映像化。この作品でデップは非常に奇抜な格好の典型的な狂言回しキャラクター、マッド・ハッターを演じました。外見こそ“マッド”なものの、物語後半ではアリスと共に戦うヒーローの役を務め、バートン作品では初めての「ちゃんとしたヒーロー」というポジションにいました。世界観やメインテーマなど、彼の映像作品には珍しく非常に分かりやすい展開をとっています。この“バートンらしくない”作品をどう受け止めるかは人それぞれでしょう。

不条理×不条理=条理

『不思議の国のアリス』は原作者キャロルによっていくつもの不条理が組み込まれた作品であるので、それにバートンの奇抜なアイディアを組み合わせれば最上級の奇作が生まれるのでは?と予想されていましたが、意外なことに際立ってオーソドックスな作品になりました。バートンの作品では随一の“わかりやすい”話です。




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